◇　リフォーム費用は予算オーバーが40%⁉　◇

 

 

 

リフォームを計画しているけど、予算内に収まるか心配…という方は多いのではないでしょうか？実は、リフォーム費用が当初の予算をオーバーしてしまうケースがかなり多く、その割合はなんと約40%にも達すると言われています。せっかくのリフォームが予算オーバーで頭を悩ませることにならないためにも、なぜ費用が膨らみがちなのか、その理由を知ることが大切です。このコラムでは、リフォーム費用が予算を超える原因と、その対策についてわかりやすくお伝えします。

 

目次

 

 

１　リフォーム検討者の平均予算

 

リフォームを検討する際、多くの人が気になるのが「いくらくらいかかるのか？」という予算の問題です。一般的に、リフォームの平均予算はリフォーム内容や規模によって大きく異なります。

●リフォーム費用の平均は？
リフォーム推進協議会のアンケート結果（2022年度）によると、リフォーム費用の平均は一戸建てが471.6万円、マンションが278.6万円でした。

●実際は予算オーバー？
リフォーム推進協議会のアンケート結果（2023年度）によると、リフォーム検討時の予算の平均は265.7万円でしたが、実際のリフォームにかかった費用は347.6万円と当初の予算を上回ることが多くなっています。

●予算を上回る理由は？
予算を上回る理由は「予定よりリフォーム箇所が増えた」「設備を当初よりグレードアップした」などが挙げられます。

●リフォーム費用の平均を年代別

 

リフォーム費用の平均を年代別で見ると、20代から40代では、約443万円。内訳は、自己資金312万円、借入金103万円、補助金 28万円。50代以上では、約282万円。内訳は、自己資金245万円、借入金31万円、補助金6万円になっています。

 

 

 

 

 

リフォームを行う際、多くの方が予算内で収めたいと考えますが、実際にはそう簡単にはいかないことが多いようです。実際の調査によると、リフォームが予算よりも安く済んだ方は全体の約15％程度にとどまっています。つまり、全体のわずかな割合の方しか、想定していた予算を下回る費用でリフォームを完了させることができていないというのが現実です。

一方で、予算をオーバーしてしまった方は約40％にも上るというデータがあります。リフォームを進める過程で、当初の計画通りにいかないことは珍しくなく、予想外の追加費用が発生することも少なくありません。

 

 

予算オーバーが起こる理由

●予想外の工事が発生する
リフォーム工事を進めていると、想定外の不具合が発生することがあります。例えば、壁を壊してみると配管が劣化していたり、下地が予想以上に傷んでいたりすることがあり、これが追加の費用につながります。

●仕様変更
もう一つの大きな要因は「仕様変更」です。リフォームの途中で、当初のプランを変更したいというケースはよくあります。例えば、キッチンの設備をグレードアップしたり、内装のデザインを変えたりと、当初の見積もりにない仕様変更を加えると、当然その分のコストがかさむことになります。

 

 

 

３　予算オーバーを防ぐための対策

 

リフォームで予算オーバーを防ぐためには、事前の準備と計画が非常に重要です。まず、しっかりとした見積もりを取ることが基本となります。複数の業者から見積もりを取り、工事内容や費用の内訳を細かく確認しましょう。価格だけに注目するのではなく、どの項目にどれだけの費用がかかるかを明確にすることが、予算管理の第一歩です。また、工事範囲や仕様の変更がないか確認し、詳細な計画を立てることが大切です。

リフォームを予算内に抑えるためのコツを5つご紹介します。

コストダウンのコツ1：予備費も含めた上限予算を決めておく
予算オーバーを防ぐためには、あらかじめ予備費も含めた上限予算を設定しておくことが重要です。予備費を10～20%程度確保しておくことで、予想外の追加費用が発生した場合でも、計画が大きく崩れるのを防ぐことができます。

コストダウンのコツ2：優先順位を考える
リフォームはあれもこれもとやりたいことが増えていくかもしれませんが、すべてを叶えようとすると、あっという間に予算オーバーになります。どの部分が最も重要かを明確にし、優先順位を付けて進めることで、予算内で効率的にリフォームができます。

コストダウンのコツ3：既存の間取りや使えるパーツは活かす
大きなコストがかかる間取り変更は最小限に抑え、使える部分はできるだけ活かしましょう。特に、水回りを大きく移動させる場合は給排水管や電気配線の移動が必要となり、費用が高くなりがちです。既存のドアや窓枠、キッチン設備などが再利用できる場合は、それらを活かすことで大幅にコストダウンできます。

コストダウンのコツ4：素材やグレードを見直す
選ぶ素材や設備のグレードを見直すことも、費用を抑えるポイントです。必ずしも高級な素材や設備が必要ではなく、手頃な価格で見た目や機能を十分に満たすものも多くあります。適材適所で選びましょう。

コストダウンのコツ5：プロにアドバイスをもらう
譲れない優先順位や、妥協できる部分などを具体的に担当者に伝え、どうすればコストダウンできるのか、プロの意見を聞きましょう。

リフォームを行う際、予算オーバーが発生するケースは約40％にも上ります。その原因には、追加工事や仕様変更、見積もりの不備などが挙げられます。リフォームを成功させるためには、事前の計画や正確な見積もりが重要です。また、優先順位をつけ、予備費を確保することで、想定外の出費に対応することができます。予算内で理想のリフォームを実現するためには、しっかりとした準備と慎重な進行が鍵となります。